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クリスマスケーキの「元祖」不二家 | ペコちゃんがんばれ

ハワイでいちごショート

いちごショートはお好きですか。日本の洋菓子の代表ですね。

Yahoo!ニュースで「不二家が赤字に 大量閉店とのWパンチで苦境に」とのニュースを見かけました。

「大量閉店」と見出しにありますが、ここ半年はむしろ増えているようです。不二家に限らず洋菓子店はどこもフレーフレー、です。私の姉がペコちゃん好きで、グッズがいまでもたくさんあります。私も東京で不二家本社近くに住んでいたことがあり、季節ごとに着せ替えされたペコちゃん像をみるのが楽しみでした。

不二家とコロンバン、いちごショートのルーツ

不二家といえば…のいちごショートは同社が1922年、日本で最初に売り出したとされています。もう100年近くも前ですね。

洋菓子コロンバンも1924年に発売、HPでは考案者と書いています。

不二家では大正時代に、創業者の藤井林右衛門がやわらかいスポンジにクリーム等を組み合わせ、「ショートケーキ」を独自に考案しました。(不二家HPより

いずれにしても誕生日にクリスマスイブに、日本人ならいちごショートでしょう。白い生クリームたっぷりで、大粒の赤い実が堂々と、ちょこん。ほおばるときの幸せ感は変わりません。ケーキにローソクを立てるのも日本ならではです。

スーパーの冊子に食のコラムを寄稿していたころ、12月のお題を「ビュッシュドノエル」にしたら「やはりいちごショートで…」と変更を求められました。やはり昔ながらの王道が最強ですね。

インドでいちごショート

7年暮らしたインドでも作っていました。いちごショートへ執着するあまり生クリームまで日本から持ち込んでいました。インドでも手に入りますが長期間保存できるタイプで、しかも脂肪分が低く(32%とか)ちょっと不向きなので。

コドモの1歳の誕生日には旅先のスイスでこしらえ、2歳~8歳はインドで祝いました。隣国タイで買った米国産イチゴで超ミニサイズを作ったり、手に入らずベリーつながりで冷凍キイチゴを飾ったり。

4~5年前からでしょうか、ニューデリー近郊にある日系ホテル「ダイヤパークプレミア」のカフェでもいちごショートが売られるようになって感動しました。日本人シェフの指導で現地スタッフが作っていると聞きました。ナパージュ(照りのようなもの)もちゃんとされています。

インド産のイチゴはちょっと酸っぱい(家庭菜園のイチゴの味)ですがおいしいです。

インドのいちごショートphoto by Chikako TADA

ハワイでいちごショート

ハワイも友人宅で作りました。

ハワイならいちごショートも手に入りそうですがそうでもないようです。イチゴはカリフォルニア産の大パックで。型は角型で。地元産の卵4個に砂糖を入れて泡立てました。アメリカらしい、パワフルなハンドミキサーのおかげであっというまでした。

粉は中力粉相当のオールパーパスフラワーです。中力粉らしい、ちょっとカステラのような少しかみごたえのある仕上がりです。スポンジを切って挟んで、ハイ出来上がりです。

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ハワイでいちごショートPhoto by Chikako TADA

粉砂糖でおめかしも忘れずに。ぐっとチャーミングなケーキになりました。

ハワイでいちごショートPhoto by Chikako TADA

ショートケーキに限らず、あらゆるケーキに粉糖をふるのはお勧めです。泣かない「粉糖」という、時間がたっても溶けないタイプもあります。

「泣かない」がない場合は茶こしを用意して、お出しする直前にふれば同じことです。

生クリームの泡立てが面倒であれば、イタリア原産のチーズ・マスカルポーネに砂糖か練乳少々を加えてもおいしいです。生クリームより少し固めですがコクがありますし、生クリームより賞味期限が長いです。

英語で「ショートケーキ」はちょっと別モノ

海外…というか英語でショートケーキ/Shortcakeというと、少しかためのビスケット(スコーン)に生クリームがとろり、いちごは細かくカット…というイメージです。

アメリカで一番有名な料理家マーサ・スチュワートのレシピもそんな感じです。

マーサのレシピには「クラシック」バージョンもありました。

そろえる材料は同じです。違いは「クラシック」より作る量が減り、ちょっとおめかししているぐらいでしょうか。

いずれにしても海外では「フワフワのスポンジケーキ」も「生クリームを挟むケーキ」もなかなかありません。

フランスでは「フレジエ」

インドのPAULのフレジエインド1号店の「Paul」のフレジエ。ちょっと違う・・Photo by Chikako TADA

フランスにも「いちごショート」はありません。スポンジのことはフランス語では「ジェノワーズ」といいますが、生クリームをそのまま飾らないですね。「フレジエ(イチゴの木、の意味)」という、イチゴを使った生菓子がありますがバタークリームです。

側面に半分に切ったイチゴの断面を張り付けるのですが、製菓留学先のル・コルドン・ブルーで同級生がいちごを横倒しに並べてシェフに大笑いされていました。よいわるいではなくて、「そういうもの」だから。

フレジエ

私の姉は誕生日ケーキを買う店として「プレートをぜんぶ手書きしている店」にする、と言っていました。

確かにその通りです。既成のチョコプレートにすでに「Happy Birthday」と書かれてあり、あとは名前を書くだけのが乗っかっているとガッカリ、ゴメンナサイというか…。むしろないほうがいい。心映えの問題ですね。どうせ名前を書くのだから「おめでとう」も。惜しんではいけないひと手間な気がします。コンビニのデザートに圧勝できるのがそこでしょう。

ちゃんと「おめでとう」から手書きする洋菓子店が日本から消えませんように。

Author
Chikako Tada
Chikako Tada
食メディア「Pen & Spoon」編集長。元・朝日新聞記者。ル・コルドン・ブルー・パリ校製菓ディプロム取得。パリⅢ大学で仏語を学ぶ。TOEIC895点。辻調製パン技術講座(通信制)修了。フランス・スイス・NZ・インド・タイ・香港で食セミナー/指導。
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