スーパーで卵1パックを買ったら「イースター(復活祭)キャンペーン!」というQRコード入りの紙が入っていました。2021年は4月4日(西方教会)です。日本でもエッグハントや卵モチーフのお菓子、イースターバニー(うさぎ)が知られるようになりました。簡単に紹介します。
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イースターとは:キリストが復活したお祝いの日
イースター(復活祭)はイエス・キリストが十字架にかけられて亡くなった3日目、復活したのを祝うお祭りです。キリスト教ではクリスマス(降誕祭)以上に大切な日です。
月の満ち欠けが基準(太陰暦)のため日にちは年によって変わります。さらに西方教会と東方教会によって異なります。
2021年は4月4日(日)が西方教会(カトリック・プロテスタントなど)、5月2日(日)が東方教会(ギリシャ正教・ロシア正教など)の定めによる祭日です。日本では西方教会の日付が浸透しつつあります。
グッドフライデーとは:イースター前の金曜日。休日の国も
イースターは年によって日にちは変わっても日曜日と決まっています。グッドフライデー(聖金曜日)はイースター前の金曜日で、祝日になる国が多いです。欧米の為替や株市場も休みになりますね。
私が7年住んだインドも多宗教の国ゆえにそれぞれに配慮し、グッドフライデーも学校や会社は休日でした。学校でのエッグハンティングはその前にしていました。
エッグハントとは:庭に隠された「卵」探し
卵は命をはぐくみ、ウサギも多産ゆえに復活祭のシンボルとされています。
エッグハンティング(エッグハント)は庭や公園に隠された「卵」を見つけ出す遊びです。本物より卵型のチョコレートやお菓子が主流です。子どもが喜びますしね。
うちの9歳児は4年余り、インドの首都デリーにあるブリティッシュスクールに通いました。エッグハントは毎年、していました。緑色のアイシング(砂糖衣)をかけたクッキーをもらったのは入学した直後でした。かたちは卵のかたちですが菜食(ベジタリアン)に配慮、卵なしですね。

中にホイッスルが入った卵型のチョコレートをもらったのは翌年だったかな。2020年はすでにコロナ禍でオンライン授業になっていました。
イースターのお菓子:アイシングクッキーや卵モチーフ
アメリカを代表する料理研究家マーサ・スチュワートのレシピはココナッツと卵白でかご(巣かな)を作って、ミニチュアの卵型お菓子を入れています。カワイイ。
イースターの料理:アメリカ「デビルドエッグ」「ベイクドハム」
アメリカのイースターといえば…の卵料理は伝統的な「デビルドエッグ(Deviled eggs、卵の悪魔風)」です。かたゆで卵の黄身をつぶしてマヨネーズなどを混ぜ、白身に盛るオードブルです。コショウやマスタードなどスパイスをきかせるので「悪魔」なのだとか。
イギリスを代表する料理研究家ナイジェラ・ローソンは「アメリカの友人たちへ」とベイクドハムのレシピを紹介しています。アメリカのイースターの定番ごちそう、おいしそうすぎます。
イースターのパン:イギリス「ホットクロスバンズ」
イギリスの人気シェフ・ジェイミー・オリバーも英国のイースターに欠かせない「ホットクロスバンズ」を披露しています。十字架を表す十字が施されたドライフルーツ入りのパンで、190万回も再生されています。
イースターのチョコレート:卵型、毎年コレクション
フランス語でイースターは「パック(Pâques)」と言います。お菓子屋さんの店頭は卵型のチョコレートで埋まります。私がパリに製菓留学した2005年、ショーウインドーを占める恐竜の卵みたいなチョコレートにギョッ…センスの違いを感じました。
日本でも製菓会社やパティスリー、ホテルなどがイースター商戦を広めています。下記はフランスのチョコレート店・ジャン=ポール・エヴァンの2020年コレクションです。
日本のイースター商戦はホワイトデー(3月14日)のあとでしょうか。「お、これは…」というチョコレートやお菓子を見つけたら紹介します。