食モノ語り

私たちのお弁当100 | #03 イラン在住 さくらパパさん

私たちのお弁当
Photo by Sakura papa

お弁当を語るリレー連載「私たちのお弁当100」3回目です。作り手・語り手はイラン在住の「さくらパパ」さんです。

連載に登場していただくのは「さくらパパ」さんのほか北海道の立川美穂さん、インドのマルホトラ泰子さん、シンガポール在住の鈴木祥子さん、そして私(多田)の5人です。紹介したお弁当をベースに35個を再現、作りやすいレシピをシェアします。

私たちのお弁当Photo by Miho Tachikawa

インドで専業主夫、お弁当づくりスタート

「さくらパパ」の料理吸収力たるや驚異的です。タイやラオスなど暮らした国の味を取り入れオリジナルの一皿にしてしまいます。インドで専業主夫も経験、めきめき腕をあげました。抹茶パウンドケーキやチョココロネだってお手のものです。帰国後は職場に復帰、2020年夏からイランに単身赴任中です。

私が「さくらパパ」と出会ったのはインドに住んでいた7年前(2014年)です。開いていたお菓子教室にきてくださいました。腰が低くて勉強熱心、場を明るくする名人でした。

Chikako
Chikako
デリー在住の駐妻たちを感動させた味はさらに幅を広げていますね。「激うまっ」「オレって天才」を連発、自己肯定感ガン上げ弁当を披露していただきます。
さくらパパ
さくらパパ
料理に目覚めたのは小学校4年のころ。キャベツをクノールのスープの素でゆでたのが最初です。あんまりおいしくなかったことも覚えています。結婚してからは来客があればコースっぽいもの作っていました。

お弁当作りはインドでの専業主夫時代からです。「カミさんとボーズのため、否応なく毎日作ってました」。「四角い(カミさんのは楕円形)箱の中で、自分がおいしそうに感じるよう、限られた食材で勝負するのが面白かった」そうです。

 

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「あのころのオレ頑張ってたなー」というつぶやきが泣けます。

#01 お好み焼き弁当:イランで初の弁当

 

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赴任してしまばらくはペルシャ料理のデリバリーを楽しんでいました。マンネリになってきて弁当を時折、作るようになったのだとか。

イラン初のお弁当は「お好み焼き」でした。お好み焼きは前夜の残りです。おかずは鮭みそ漬けとネギ入り卵焼きです。

「炭水化物オン炭水化物がいかにもオッサンらしいし、超テキトー弁当な感じで何かイイでしょ。実際、うまいんですよね。気に入ってます」。

#02「朝日屋つやちゃん」オムそば弁当

ふっくらした座布団のような薄焼き卵がおいしそうです。「さくらパパ」の人柄がにじんでいます。「単身赴任先で通った食堂の思い出の味」だそうです。

食堂は北九州の「朝日屋つやちゃん」です。ほとんど毎日のように通ったそうです。「昭和な、鉄都の残り香を感じる」食堂でひいきでした。鉄都の残り香…表現がまた昭和エレジーです。

どこか懐かしい、野菜たっぷりチャンポンもお勧めですが「オムそば」は初めて口にして「うんまっ」と声が出たそうです。

おむそばPhoto by Sakura papa
おむそばPhoto by Sakura papa

「つやちゃん」の具は「フツーに豚コマだった」記憶ですが、イランはイスラム教国では豚肉が手に入りません。焼きそばには豚コマではなくビーフベーコンとエビを入れています。

お弁当箱への詰め方を尋ねました。まずラップをお弁当箱に敷いて薄焼き卵をのせます。焼きそばを入れてからラップで包み、弁当箱から取り出します。それを逆さまににして弁当箱に詰め、形を整えたそうです。

#03 ペルシャおこげ弁当

ペルシャ料理店からテークアウトした料理を詰めたお弁当です。黄色いのは「ターディク」と呼ばれるご飯の「おこげ」です。ごちそうでゲストに分けるそうです。おかずはペルシャ料理らしいラムの煮込みです。

#04 ペルシャ風チキンライス:ゼレシュク・ポロ・バ・モルグ弁当

ペルシャ料理「ゼレシュク・ポロ・バ・モルグ」はターメリック風味の鶏肉をトマトピューレで煮込み、バーベリーの実を散らしたサフランライスにのせた料理です。

見た目がどうかなーと思ったそうですが「やさしいイラン人の同僚たちはほめてくれた」のだとか。

作り方は舌で覚えました。お弁当を作り出す前の出前の日々で一番、たくさん頼んだのが「ゼレシュク ポロ バ モルグ」だそうです。感じはつかめたので、後はネットでちょこちょこ調べて、あとは目分量で適当に作っているといいます。味の引き出しがないと難しいのに、ひょいひょいとやってのけます。

「個人的にはデリバリーのやつは超えた」と自信満々です。大きなチキンがおいしそうです。

#05 モザイクずし弁当

ひな祭りにお嬢さんを思ってつくったお弁当です。ちらしずしはイラン赴任前にも何度か作ったことがあるそうです。今回はInstagramでみた「モザイク寿司」をマネしました。

手に入る材料が限られているせいもあり「ちらし」に見えないかも…と、カチッと見えそうな「モザイク」にしたそうです。

イランといえばカスピ海産キャビアが有名です。さくらパパのお寿司にもありゴージャスですね。「いつも行くスーパーが3つあるのですが、3店ともキャビアは売っています。近所のお肉屋さんにも売っています」とのこと、さすがです。

Kindle出版するBento本のレシピとして「オムそば」は再現決定です。お好み焼き、モザイクずしもいいですね。世界中どこでも作れてアレンジも効きそうです。

Author
Chikako Tada
食メディア「Pen & Spoon」編集長。元・朝日新聞記者。ル・コルドン・ブルー・パリ校製菓ディプロム取得。パリⅢ大学で仏語を学ぶ。TOEIC895点。辻調製パン技術講座(通信制)修了。フランス・スイス・NZ・インド・タイ・香港で食セミナー/指導。
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