ちらし寿司お弁当の作り方と盛り付けを紹介します。ひな祭りや七夕、お祝いごとに登場しますがイチから作るのは…地味に手間がかかります。生ものを避ければ暑くなる季節のお弁当にも向きます。巻きずしや握りずしより簡単、ベジタリアンにも対応できます。ぜひ作ってみてくださいね。
ちらしずし=ばらずし
私は岡山出身なので「ちらし」より「ばらずし」との呼び名になじみがあります。メーンの具は焼きアナゴでした。家には寿司おけ(飯台)がありましたが父亡きあと、使っていた記憶がありません。ばらずしや巻きずしはおはぎ同様、「親類から回ってくるもの」ポジションでした。
7年住んだインドでは勤めていた商社のコックにレシピを教えました。魚とかつおだしを省けばベジタリアンにもお出しできるので重宝しました。
とはいえ海外での知名度はいまひとつです。「Sushi」といえば握りと巻きになってしまいます。
インド在住・マルホトラ泰子さんによる、このちらしずしはベジ(菜食)ですね。
息子さんはちらし寿司が大好きなのだとか。「何度もキッチンにのぞきに来ては薄焼き卵をつまみ食いします」。ジュッ、と卵を流す音や甘い香りに誘われるのでしょう。泰子さんの笑う声が聞こえるようです。言葉のやり取りが生まれるのはやはり、手作りのよさですね。
寿司酢の配合は塩:砂糖:酢=1:3:4
初めて寿司酢を作った(混ぜるだけですが)のはパリに留学した15年前です。ごはんに砂糖どさーっ、に驚いたものです。地方でも家庭でも違いますね。
シンガポール在住の鈴木祥子さんは江戸っ子です。「ちらし寿司は甘めです。塩50g、砂糖150g、米酢180gで10合分。これを1合に対して大さじ1.5ぐらい入れます」
具は、というと「みじん切りにして汁気を切ったシイタケ、煮含めたニンジン、湯通しして米酢をふったちりめん、油抜きしてからあぶってしょうゆを振った油揚げ、煮含めたタケノコの底の部分をごく薄切りにしてから細い千切りにしたもの、三つ葉の茎のみじん切り」。気が遠くなりそうです。
インドの泰子さんは福岡出身です。
「寿司酢は米2合に対して塩小さじ1、砂糖大さじ2、リンゴ酢大さじ4、昆布茶小さじ半分くらい。具はシイタケ、にんじん、レンコンなどを甘辛く煮たものですね」
リンゴ酢は海外でも手に入りやすいのがいいですね。昆布茶を入れるアイデアも参考になります。ぜひ試してくださいね。
ちらし寿司お弁当の盛り付けと作り方
道具
- 鍋
- 包丁
材料
- 米 - 180g(1.2合、220ml)
- 水 - 200ml
- 白ごま - 小さじ1
錦糸卵
- 卵 - 2個
- 片栗粉 - 小さじ1
- 牛乳 - 大さじ1
- きび砂糖 - 大さじ1
- ごま油(またはサラダ油) - 小さじ1
さやえんどう
- さやえんどう - 10枚
- 塩 - 小さじ1
ゆでえび
- えび - 8尾
- 塩 - 小さじ1
作り方
にんじん甘煮
- にんじん1本(150g)は5㎝ぐらいの長さの千切りにします。鍋に水大さじ2、みりん大さじ2、しょうゆ大さじ1、砂糖大さじ1と一緒に入れて火にかけます。沸騰したら弱火にして10分、汁けがなくなるまで煮ます。
酢飯
- 米180g(220ml)は洗って20分ほど水220mlに浸します。あればだし昆布(5㎝ぐらい)を入れて炊きます。炊けたら飯台かボウルに移します。
- 塩小さじ1、砂糖大さじ1、酢大さじ1.5を混ぜてから温かいごはんに散らし入れます。酢飯400gほどができます。白ごま小さじ1も混ぜます。
- にんじんの甘煮のうち⅓を混ぜます。
錦糸卵
- 破れにくくするため片栗粉小さじ1と牛乳大さじ1を混ぜます。砂糖大さじ1、卵3個も加えて混ぜます。ざるを通すときれいな薄焼き卵ができます。
- フライパンか卵焼き器を中火にかけます。ごま油小さじ1を入れて全体に広げます。鍋底が隠れるぐらいの卵液を流します。
- 弱火で1分ほど焼きます。表面がしっかり乾いたら周囲からお箸を差し込んで取り出します。
- 2枚ずつぐらいに丸めて1㎝幅ぐらいに切ります。
すしエビ
- えび8尾は背ワタを除きます。節のあいだに竹串を差し込んでひっかけて抜き出します。竹串を背中に差し込んでおくと曲がりません。浸るほどの水を沸騰させて塩小さじ1を入れます。2分ほどゆでます。
- 殻をむきます。腹から切り込みを入れて広げます。
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Notes
- 酢飯を冷蔵庫に入れるとせっかく作ったのにおいしくなくなります。常温でおき、早めにいただきましょう。