10年レシピ

【クレープのレシピ】簡単もちもち、フランスの味再現

クレープは三つ折りで
パリのイエナ市場で大好きだったクレープを思い出します。よく焼いて「砂糖とバター」で召し上がれ。
クレープの作り方

ミルクレープは日本式クレープ

インドを出る直前の3カ月、友人宅に居候しました。ニューデリー近郊でインド料理教室をしていたノブさん宅です。

お菓子作りの好きなお嬢さんがいました。高校生ですが新型コロナウイルスの影響で休校中です。毎晩のように何やらこしらえていました。ロックダウン(都市封鎖)中で買い物も不自由でしたが、翌朝になると耐熱ガラスのパウンド型にアルミ箔がかかったケーキができていて、おすそ分けしてもらいました。自分の高校時代を思い出す味でした。

ある日はクレープでした。焼き色をほとんど付けない「日本式」でした。お姉さんの誕生日ケーキにミルクレープにするといいます。

インドでミルクレープPhoto by Chikako TADA

何か私も…とキッチンを見回しました。

チョコレートスプレッドがありました。少し油で伸ばしてオーブンシートを三角形に切ってコルネ(小さな絞り袋)にして、と。お皿に「お習字」させてもらいました。いいものだな、ささやかでもメッセージを添えるって。お菓子作りから遠ざかっていましたが、思い出させてくれました。

ミルクレープ同様、かわいく飾った原宿系クレープも日本進化系ですね。本場パリにも「Princess Crêpe」が「原宿式の日本のクレープ店(une crêperie japonaise à la façon Harajuku)」 としてお店を構えています。

私のクレープづくりデビュー作も日本式でした。中学か高校時代です。お皿にピンとラップを張り、そこにタネを丸く広げて電子レンジでチンするやり方です。

電子レンジ付属のレシピ本にあったような…。うまくはがせなくてボロボロになりつつ、それでも何度か作りました。

フランスのクレープ:砂糖とバターが基本

パリに留学してすぐに通うようになったのが16区・イエナ(Iéna)の朝市に出るクレープ屋台でした。クレープの故郷・ブルターニュ地方の黒白ストライプの旗が飾られていました。

砂糖がジャリ、有塩バターがジュワッとして、ジャリジュワがたまりません。「バター(beurre)」の発音が難しくてなかなか通じなかったのもほろ苦い思い出です。こんな簡単な注文もできないのか…と落ち込んだものです。

クレープ屋台

ちなみにフランス語の「Crêpe」の最初の「e」の頭にのっかった山「ê」はアクサン・シルコンフレクス(accent circonflexe)という発音記号です。語学学校の先生は「プチ・シャポー(小さな帽子)」と呼んでいました。かわいいこの帽子がつくと「エ」を発音します。おしまいの「e」は何もついていないので発音されず「クレープ」ですね。

語学学校の話でさらに思い出しました。半年ほどソルボンヌ大学フランス文明講座に通いました。校舎近くのパン屋さんのクレープもお気に入りでした。

ショーケースに並んでいて1枚1ユーロでした。当時としても安くて、よく「虫押さえ」に買いました。冷めたクレープのおいしさを知りました。

クレープざんまいの季節もあります。キリスト教の復活祭(イースター、仏語ではパック)シーズン(2月~3月上旬)が始まる前日の火曜は「マルディ・グラ」、懺悔の火曜日(マルディ)です。マルディ・グラ以降の40日間は断食と懺悔の期間とされます。断食入りを控えた最後の日に「グラ(脂肪の多い)」ものを食べる慣わしから、クレープやドーナツを食べるようになりました。

ヌテラのクレープ

新年を祝う「ガレット・デ・ロワ」などに比べたらメジャーな習慣ではないですが、子どもたちは大好きですよね。

留学先のル・コルドン・ブルー パリ校ではクレープや揚げ菓子がどっさりふるまわれたものです。リンゴのベニエ(衣揚げ)にチョコクリーム入りドーナツやチュロスもありました。

クレープのレシピ:トッピングはシンプルでOK

クレープはフライパンで作れて簡単で、それでいてパリが香ります。レシピはサイズが替えられますので、お手持ちのフライパンのサイズに替えて作ってみてくださいね。

トッピングはフランス式がシンプルでおいしいです。焼きたてだと本当に何もいりませんね。大人だけならラム酒をふっても。いつものクレープがぐっと深みを増します。砂糖やハチミツをのせたら2回たたんで三角にして、フォークで刺すか手づかみでいただきましょう!

はちみつクレープ

フライパンで焼くのはナイフがまっすぐ入らないので、ひっくり返すのはちょっと大変です。最初の1枚はだれだって破れますので安心してください。パリの料理家も「1枚目は失敗するね」と言っていましたので。

クレープの作り方

クレープ

パリのイエナ市場で大好きだったクレープを思い出します。よく焼いて「砂糖とバター」で召し上がれ。

Course:

デザート
おやつ

Cuisine:

フレンチ

Servings: 20 cm(直径)7枚

道具 | Equipment

材料 | Ingredients 

トッピング

作り方 | Instructions

  • 材料をそろえます。トッピングはなくてもおいしいです。
    クレープの材料
  • 薄力粉、砂糖、塩をざるに入れます。
    粉、砂糖、塩をざるに入れる
  • ふるいます。面倒なら泡立て器でざっと混ぜればOKです。
    粉類をふるう
  • 別の小さなボウルに卵を溶きます。
    卵を溶く
  • 牛乳を加えて混ぜます。
    牛乳を加える
  • 小さく切ったバターを混ぜます。
    バターも加える
  • 湯せん(50~60℃、湯気が立つぐらい)にかけます。バターが溶けたらOKです。液体を温めたほうが粉となじみやすいです。
    湯せんで溶かす
  • 卵バターミルク液をふるった粉のボウルに注ぎます。
    液体を粉に加える
  • 泡立て器で静かに混ぜます。
    泡立て器で混ぜる
  • 粉けがなくなるまで混ぜます。
    粉けがなくなるまで
  • ざるか味噌こしなどでこします。
    こす
  • ふたをして冷蔵庫へ。1時間~一晩おくと焼きやすいです。
    冷蔵庫でねかせる
  • 冷蔵庫から出したら分離しているのでフォークで混ぜましょう。
    出したら混ぜる
  • バター少々(分量外)を熱したフライパンに入れて溶かします。
    バターを溶かす
  • 生地を落とします。すぐフライパンを左右に傾けて広げます。
    生地を入れる
  • お玉だと八分目ぐらい、大さじスプーンだと4杯ぐらいです。
    広げます
  • 生地が届いていない端っこにも流して丸くしましょう。
    最後に足す
  • 周囲が焦げてめくれてきたらOKです。
    端がカリカリする
  • そっとフライ返しを入れてクレープをのせます。持ち上げたら勢いよくフライパンへ。ひっくり返します。
  • 裏面は0.5分ほど焼きます。ぜひ1枚はアツアツをどうぞ。冷めてもおいしいです。
    30秒ほど焼く

Video

Notes

  • 生地は冷凍できます。
  • 強力粉でつくるともっちりした味わいです。
  • 一晩おくと生地が伸びやすく、薄く焼きやすくなります。
  • お好みでラム酒大さじ1を混ぜてもおいしいです。
  • トッピングは砂糖とバターで生地を楽しんでくださいね。フランスではチョコレートスプレッドのNutellaもお約束です。
さあ、作りましょう!#ペンとスプーンのハッシュタグをつけてご自身のFacebook, Instagram, Twitterに投稿してくださいね。
Author
Chikako Tada
Chikako Tada
食メディア「Pen & Spoon」編集長。元・朝日新聞記者。ル・コルドン・ブルー・パリ校製菓ディプロム取得。パリⅢ大学で仏語を学ぶ。TOEIC895点。辻調製パン技術講座(通信制)修了。フランス・スイス・NZ・インド・タイ・香港で食セミナー/指導。
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