ゆず香るパウンドケーキ(フランス語でカトルカール)のレシピを紹介します。パウンドケーキには主に4つの作り方がありますが、今回は「ジェノワーズ共立て」を覚えましょう。拙著「おやつ新報へ、ようこそ。」では「青春ハニーレモンケーキ」として掲載しています。
カトルカールとは
パウンドケーキ(Pound cake)はバター、砂糖、小麦粉、卵が1ポンド(450g)ずつ入ることから名づけられました。
フランスではカトル・カール(Quatre-quarts)と呼ばれます。「4分の1」という意味で、先に挙げた4つの材料が1:1:1:1、4分の1ずつ入るからです。
この黄金比は卵を軸に量を出すと作りやすいです。Mサイズの卵1個が55gぐらいですので、卵2個で作るとすると残りの材料は100~110gずつになります。
材料でのアレンジは下記になります。
✔ ベーキングパウダーを入れる→卵の泡立てがラクになります。
✔ 砂糖の1割をはちみつやトレモリンに→しっとりさせる効果があります。
✔ バターの1部を生クリームやサワークリーム、牛乳に→くちどけがやさしく、軽さが出ます。
✔ 小麦粉の一部をアーモンドパウダーに→風味が出ます。また生地が分離しづらくなります。
パウンドケーキの作り方
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やわらかいバターに少しずつ全卵、粉を混ぜる(バッター共立て)…全卵は必ず室温に戻してから使いますが、卵とバターがつるつる滑って混ざりづらく、分離しやすいです。ふんわりしづらいのでベーキングパウダーを入れることが多く、詰まった食感になります。
2やわらかいバターに卵黄を混ぜ、卵白はメレンゲにして粉を混ぜる(バッター別立て)→分離が避けられます。バランスのよい食感です。
3全卵を泡立てて粉を混ぜ、溶かしバターを加える(ジェノワーズ共立て)→ふんわりします。薄力粉でつくるとパウンドケーキというよりジェノワーズ(スポンジケーキ)のような軽さが出ます。
4卵黄と卵白を分けて泡立て、粉を混ぜてから溶かしバターを加える(ジェノワーズ別立て)→卵の味わいがある。ほわっとした食感。作りやすいです。タタン風ケーキとして紹介しています。
今回は3⃣のジェノワーズ共立てです。中力粉でつくるとパウンドらしくなりますが、薄力粉でもOKです。お好みでどうぞ。
サワークリームとは
サワークリームは発酵させた生クリームです。酸味があって、ヨーグルトよりコクがあります。どんなスーパーでもたいていありますね。
サワークリームを使うお菓子といえばチーズケーキです。
アメリカの焼き菓子・コーヒーケーキもサワークリームを使ってしっとりさせるケーキです。
ゆずパウンドケーキのレシピ
材料
- 卵 - 100g / 2 個
- グラニュー糖 (てんさい糖) 100 g
- 薄力粉 100 g
- ベーキングパウダー - 小さじ½ / 2 g
- バター(食塩不使用) 60 g
- サワークリーム 40 g
- ゆず - レモンでもOK / 1 個
- はちみつ - 大さじ2 / 40 g
- 水 - 大さじ2/ 30 ml
作り方
- 大きめのボウルに卵とグラニュー糖を入れて混ぜます。2 個 卵, 100 g グラニュー糖 (てんさい糖)
- ハンドミキサーで泡立てます。手動の場合は湯せん(80℃)にかけて人肌ぐらいに温めると泡立てやすいです。
- 低速から高速にして泡立てます。
- 白っぽくなり、持ち上げるとリボン状に落ちればOKです。
- 薄力粉、ベーキングパウダーをふるい入れます。100 g 薄力粉, 2 g ベーキングパウダー
- 大きくさっくり混ぜていきます。
- バターは湯せんにかけて溶かします。サワークリームも一緒に加えます。60 g バター(食塩不使用), 40 g サワークリーム
- ゴムベラで切り混ぜます。
- 粉けがなくなり、つややかに混ざればOKです。
- オーブンシートを敷いたパウンド型に流し入れます。170℃に温めたオーブンで30分ほど焼きます。
- はちみつ、水、ユズの薄切りを小鍋に入れて中火にかけます。沸騰したら1分ほど煮ます。1 個 ゆず, 40 g はちみつ, 30 ml 水
- 焼き上がったケーキにしみこませます。
- 翌日ぐらいがしっとりしておいしいです。
Video
Notes
- 小麦粉は中力粉でもOKです。みっちりした食感で、シロップをしっかり受け止めるフランスの味です。
- デフォルトの分量で、直径7㎝のマフィン型なら4個分ぐらいになります。