こおばしくてヘルシーな「ごまガレット」を紹介します。型がなくてもコップで抜けばOKです。おうちにあるもので作れて体にやさしいおやつ、ぜひ作ってくださいね。
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「黙らせサブレ」よりお手軽、食感もかるく
ごまガレットは「桜ガレット」のアレンジとして拙著「パリのおやつ旅のおやつ」に掲載しているレシピです。
パリ・モンマルトル近くで開いたイベントに来てくれたパリジェンヌから教わったレシピがもとになっています。
私のシグニチャー(!)「黙らせサブレ」のような素朴さですが、「桜ガレット」は薄力粉のみでOKです。お菓子づくりに興味のない人でも「その気」になってもらえるよう、なるべく家にある材料+近所のスーパーで買えるもので作れるように、との狙いです。
おかげでかるい口当たりです。量も多すぎず、ハンドリングしやすいと思います。
型がなければナイフで切り抜いてもいいですね。私もクッキー型は100個以上持っていましたが、インドで離れ離れになってしまいました。
いま持っているのはフォーク型と千鳥型のみです。今回は「つまようじ」のいれものを使いました。あるもので何とでもする精神、インドでいうところのジュガールですね。しばらくはコレでいいかなと思います。
ごまガレットはオーブンから出したて、焼きたての香りがたまりません。焼いたら9歳児が「くんくん、いいかおり~」と叫び続けていました。
製菓留学したパリから戻り、京都でお菓子教室を初めて開いた日を思い出しました。黙らせサブレを作っていただきました。オーブンから出したての1枚をかじった80代の女性が言いました。
「クッキーって、熱いんやねえ」。いまでも私の原点です。作る喜びですね。
ガレットとは:まるく焼いた食べ物は「ガレット」
フランス語でガレット(galette)といえば「まるく焼いた料理」をさします。日本でガレットといえば「そば粉のクレープ」が知られていますが、パイやクッキー、おかずでもまるければ「ガレット」の名がついています。
ガレット・ブルトンヌは厚焼きクッキーですし、ガレット・デ・ロワはお正月を祝うアーモンドクリーム入りパイですね。
フランス料理で「〇〇のガレット仕立て」などと書いてあれば、まるいセルクル(円型)で抜いたおしゃれな一品かな…と想像がつきます。前菜でよく見かけます。
私が「桜ガレット」と名付けたのは、サブレやクッキーよりひと回り大きい感じを出したかったからです。単なる私のイメージですが、サブレとの違いはガレットのほうが食べごたえがある語感です。
「春になると必ず桜ガレットを焼きます」と言ってくれる友人たちがいます。もちろん私も好きで、季節感に乏しいインドでも焼きました。ぜひ作ってみてくださいね。
ごまガレットのレシピ
材料 | Ingredients
- 発酵バター(食塩不使用) - 90g
- グラニュー糖 (てんさい糖) - 50g
- 薄力粉 - 120g
- 塩 - 小さじ½
- 卵黄 - 1個分
- ごま(黒でも白でも) - 大さじ4(35g)
作り方 | Instructions
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材料をそろえます。バターは室温においてから泡立て器で練ります。塩も加えます。
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やわらかくなれば砂糖を混ぜます。白っぽくなるまでかき立てます。
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卵黄を加えてよく混ぜます。
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クリーム状になるまでしっかり混ぜたらごまを加えます。
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ゴムベラでごまを混ぜたら薄力粉をふるい入れます。
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ゴムベラで切り混ぜます。まずはそぼろ状にします。
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しっとりして粉っぽさがなくなればOKです。ラップで平べったく包みます。30分以上、冷蔵庫で寝かせます。
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型がなければつまようじの箱などが使えます。2つに切ってめん棒で7ミリ厚さにのばします。
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打ち粉(強力粉、分量外)を型につけてから抜きます。オーブンシートを敷いた天板に並べます。200°で温めたオーブンを170°に下げ、13分ほど焼きます。
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ふちが色づけば焼き上がりです。
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Notes
- 冷めたらすぐ密閉容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。1週間は大丈夫です。
- ごまの替わりに「桜ガレット」にしても。桜の花の塩漬け20個を用意します。1時間ほど水に浸して塩抜きします。型抜きしたクッキー生地を天板に並べてから、1個ずつのせて焼きます。
Photo by Chikako TADA

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