初夏の和菓子「若鮎」(鮎焼き)のレシピを紹介します。はちみつたっぷりの「どら焼き」の皮を楕円に焼き、求肥をはさみます。目やヒレはココア液と竹串で描くので子どもから年配の方まで楽しめます。ホットプレートでもフライパンでも作れるおやつです。私にとっては実演したパリを思い出す味です。
「若鮎」とは
「若鮎」「鮎焼き」は鮎のかたちをした和菓子です。はさむものは求肥(ぎゅうひ)がメーンです。鮎の季節、初夏には和菓子屋さんに並びます。
目やヒレは焼き串や焼きゴテでつけます。「鈴懸(すずかけ)」は創業90年余り、福岡を代表する和菓子屋さんです。焼きゴテを当ててヒレをつけていますね。
パリで披露した「若鮎」
パリ日本文化会館で9年前、パリの親子に「若鮎」をつくるワークショップをしました。参加者70人分の生地は紙カップに入れ、ぎゅうひもあらかじめ用意しました。
目やヒレをつけるのに焼きゴテは子どもには危ないです。そもそもないですし、コーヒー液を竹串につけることにしました。
焼くのは苦労しました。フランスのホットプレートは斜めに傾いています。
焼いた肉汁を切るためですが、生地が楕円になりません。
「アユって何?サーディン(いわし)?」と訊かれながら楽しんでもらえたと思います。やはり初夏のころでした。
私は当時、生後11カ月のKeiを背負って準備しました。あんなことがよくできたなあ。赤ちゃんパワーですね。助けてくれる人がいてこそです。いまでも感謝の思いでいっぱいです。
生地もぎゅうひも簡単です。ココアやインスタントコーヒーで「鮎づくり」、楽しんでくださいね。
道具がなくてもつくれる「鯛焼き」もぜひ。鯛焼きの生地は卵なし、重曹入りです。
若鮎のレシピ
材料
ぎゅうひ
- 白玉粉 - 30g
- グラニュー糖 (てんさい糖) - 30g
- 水 - 30ml
- 片栗粉 - 小さじ1
皮
- 卵 - 1個
- グラニュー糖 (てんさい糖) - 40g
- はちみつ - 20g(大さじ1)
- サラダ油 - 5g(小さじ1)
- 水 - 30ml(大さじ2)
- 薄力粉 - 50g
仕上げ
- 純ココアパウダー - 小さじ¼(またはインスタントコーヒー)
- お湯 - 小さじ½
作り方
ぎゅうひ
- 白玉粉30gにグラニュー糖30gを加えます。(写真は抹茶入りの白玉粉を使っているので緑色です)白玉粉, グラニュー糖 (てんさい糖)
- 水30mlを加えます。水
- お箸かゴムベラでよく混ぜます。蒸し器でお湯を沸かし始めます。
- 10分ほどおいてなじませます。また混ぜます。だまがあれば指でなじませます。
- ざるや裏ごし器などにオーブンシートを敷きます。
- 生地を流します。蒸し器にのせて強火で10分、蒸します。
- 取り出します。熱いうちにオーブンシートの上から10回ほど練ります。
- 粘りが出たらOKです。
- オーブンシートに片栗粉小さじ1ぐらいをふり、その上にぎゅうひをのせます。くっつくのを防ぐためにナイフにも片栗粉をつけてから9個に切ります。片栗粉
皮
- 卵1個をボウルに入れて泡立て器で溶きます。卵
- グラニュー糖40gを加えます。グラニュー糖 (てんさい糖)
- 泡立て器でよく混ぜます。
- はちみつ20gを混ぜます。はちみつ
- サラダ油小さじ1と水大さじ2を混ぜます。サラダ油, 水
- 薄力粉50gをふるい入れます。薄力粉
- 泡立て器でだまがなくなるまで混ぜます。冷蔵庫に入れて30分以上、休ませます。
- とろりとなじんでいればOKです。
- ホットプレート(200℃)かフライパン(強火)を温めます。フライパンは中火にして生地を大さじ1ずつ流します。スプーンの背で楕円に伸ばします。
- 40秒ほどで表面が乾いてきたら、フライ返しなどでひっくり返します。裏面も20秒ほど焼きます。
- またひっくり返します。熱いうちに最初に焼いた面を外にして横長に半分にします。8~9枚焼きます。
Video
Notes
- フッ素樹脂加工のフライパンを使ってください。
- ぎゅうひは翌日ぐらいまでやわらかいです。