インドの薄焼きパン・パラタ(パラーター)のレシピを紹介します。日本でいえば「お焼き」のようで、主食にもスナックにもなります。インド料理といえば「ナン」が有名ですが、日常的に食べるのはパラタやチャパティです。一部を紹介します。
チャパティ:全粒粉、無発酵の薄焼きパン
チャパティはChapati(チャパーティー)です。カレーのおとも、北インドの主食といえばまずコレでしょう。社員食堂(カフェテリア)でも同僚たちは決まってチャパティを食べていました。
「ロティ(Roti,ローティー)」という呼び方もあって、私は「チャパティ=ロティ」という認識でしたが違いました。ローティーとは「インドの薄焼きパンの総称」で、「チャパーティーもナーンもパラーターもぜんぶローティー」なのだそうです。日本ではパンやパスタでも「ご飯食べた?」というのと同じでしょうか。
パラタ:チャパティにバター(ギー)を折り込んで焼いたもの
パラタはParatha(パラーター)です。私には「パランタ」と聞こえていたのですが「ン」が入るのはヒンディー語としては正式ではないそうです。
ロティ生地に上澄みバター(ギー)を塗って折りたたみ、バターの層を作ることでサクサク感が生まれます。ロティやチャパティより少し分厚い印象です。ロティやチャパティはカレー必須ですが、具入りのパラタはスナック的で、それだけでも成り立つ感があります。
冷凍食品でも売っていました。じゃがいも入りやチーズ入りです。チンするだけでフツーにおいしくて、会社勤めのころは子どものスナック(学校にはスナック持参)によく買いました。
プーリー:チャパティを揚げたもの
Puriと書きます。チャパティを揚げたものですが、プーッとふくらんだかたちがかわいいです。「アールー(じゃがいも)・プーリー」で、じゃがいもカレーを添えるのが定番です。
バトゥーレ:ラグビーボール型の揚げパン
Bhatureと書きます。インド在住7年の後半、よく食べました。全粒粉ではなく白い小麦粉でつくった生地を揚げたものです。
デリーで銀行に勤めていたころ、日本語ペラペラの同僚に教わりました。オフィス近くのファストフードチェーン「Bikanervala」に行くたび頼んでいました。
「チョーレ・バトゥーレ」といってひよこ豆のカレーと一緒が定番です。150ルピー(200円)ぐらいでお腹いっぱいになり、昼から眠くなりました…。
ラグビーボールみたいなかたちでした。日本でもウケると思うのですが、なかなかないですね。
ナン:レストランや屋外イベントで食べるもの
ナンはNaan(ナーン)です。発酵させて窯で焼くため、レストランや屋外イベント(結婚式とか誕生日会、会社のファミリーデー)などで出されるもの、という印象です。焼きたてはカレーなしでもおいしい。列に並んで焼きたてをもらい、食べていました。
インドのパラタのレシピ
パラタはカレーなしでも好きです。インドカレーは私には辛すぎ、よく何もつけずに食べていました。「甘くしてもきっとおいしいはず」「ジャムかあんこをのせて食べたい」とひそかに狙って?いて、やっと果たせました。「あんバタパラタ」、ぜひ試してくださいね。
道具
- めん棒
材料
- 強力粉 - 200g
- 水 - 120g
- 塩 - 小さじ1
- バター(食塩不使用) - 大さじ2
- ミント - 大さじ2
- あんこ - 大さじ2
作り方
- 材料をそろえましょう。バター大さじ2は室温に出してやわらかくしておきます。
- 強力粉200gと塩小さじ1をボウルに入れ、軽く混ぜてから水を加えます。
- 手でこねます。
- はじめはべとつきますが大丈夫です。グーパンチしましょう。
- つかんでは引っ張ります。5分ほどこねます。
- まるめます。
- ラップで包んで冷蔵庫で30分以上、やすませます。伸ばしやすくなります。
- 四等分します。
- それぞれまるめます。
- それぞれめん棒でのばします。手で引っ張ってもOKです。手のひら大の円状にします。
- 1枚につきバターを大さじ1/2ずつ塗ります。
- ミントを大さじ1ずつ2枚に散らします。
- 2枚は甘いバージョンに。あんこを大さじ1ずつ塗ります。
- 端っこから山折り、谷折りを繰り返して「じゃばら折り」します。
- はみ出したミントやあんこは中に押し込みましょう。
- ベルト状になった生地の端っこからクルクル巻きます。
- 巻き終わりました。
- ひっくり返して手のひらかめん棒で押します。
- 3㎜程度に薄くのばします。
- 強火に熱したフライパンかホットプレートにバター(分量外)を薄く引き、パラタをのせて焼きます。
- ひっくり返して2~3分、焼きます。おいしそうな焦げ目がつけばOKです。
- あんこは焦げやすいので気をつけながら焼いてくださいね。
- バターだけでもおいしいです。
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Notes
- じゃばら折りして丸めることでバターの層ができ、サクサクの食感になります。
- カレーにはもちろんあいます。粉の半量を全粒粉にしてもおいしいです。
- 何も入れなくもOKです。ドライミントやタイムでも。じゃがいも入りもインドでは定番です。
- 刻んだネギやあらびき黒コショウを巻くと中華風(葱花餅=ツォンホァビン)になります。