白あん入りココアパンのレシピを紹介します。ふわっとした生地でしっとりした白あんを包みます。市販品よりココアがしっかり香り、甘さも控えめです。卵なし、スーパーで買える材料で作れます。
岡山木村屋のココアパンをモチーフに
ココアパンは私の故郷である岡山にある老舗パン店・岡山木村屋のロングセラー商品です。
岡山木村屋は1919年(大正8年)創業です。その名から想像できる通り、初代は銀座木村家で修行したそうです。県南(と、いう言い方をします)を中心に50店以上あります。Wikipediaでは「(木村屋から)のれん分けされた中では最大規模」とありました。
長く地元に根ざしたパン屋さんはどこの街にもありますが、キムラヤもです。
お隣・広島のタカキベーカリー(1948年創業)は早くからコジャレ路線(アンデルセンとかリトルマーメイドとか)で全国展開しましたが、キムラヤは昭和テーストで変わらない味を守っているのがうれしいです(…と近くにありがちな微妙なライバル心)。
小学校の遠足で倉敷の工場見学に行くのも定番でした(いまもでしょうか)。記念にバナナロールをもらって食べたような記憶があります。こうして「パン屋=木村屋」の図式が脳内に刷り込まれるのでした。
いちばん好きな木村屋のパン
「一番好きな木村屋のパン」も岡山関係者なら盛り上がる定番の話題です。
たまに帰省してJR岡山駅地下の店に寄ると「スネーキは幼なじみのエミゴが好きじゃったな」と思い出します。同社のウェブサイトによるとスネーキは1953年(昭和28年)発売です。木村屋といえば…のバナナクリームロール(1955年、昭和30年)よりもデビューが前なのですね。
ココアパンは亡き母の「ごひいき」でした。
晩年は私の姉と福岡暮らしでした。私が岡山に戻ると木村屋のパンを買って福岡に行くのが定番でした。そこそこ日持ちしますし。
「別に無理せんでええけど」と言いながら「ココアパンとけしパン」と訊かずもがなの返事をされたのを思い出します。もうすぐ命日、はや8年です。帰ってきたよー。
ココアパンのレシピ
道具
材料
- 強力粉 - 200g
- 塩 - 3g
- インスタントドライイースト - 3g
- グラニュー糖 (てんさい糖) - 20g
- バター(食塩不使用) - 20g
- ぬるま湯(40℃ぐらい) - 160g
- 純ココアパウダー - 15g
白あん(できあがり180g)
- 乾燥白あん - 40g
- 水 - 120g
- グラニュー糖 (てんさい糖) - 80g
作り方
- 材料をそろえます。バター20gは室温に置きます。
- ボウルに強力粉200g、グラニュー糖20g、ココア15g、塩3gを入れて混ぜます。
- ドライイースト3gも混ぜます。
- ぬるま湯160gを注ぎます。
- 両手でよくこねます。
- 粉けがなくなってひとまとまりになればバターをのせます。
- バターを包んでからまたよくこねます。
- 丸めてボウルに入れます。
- 濡れた布をかぶせてあたたかいところに置き、1時間ぐらいおいて発酵させます。2倍ぐらいになればOKです。
- 待っている間に白あんを作ります。乾燥白あん40gを鍋に入れ、水120gを注ぎます。
- グラニュー糖80gも加えます。
- よく混ぜてから中火にかけます。ゆるんで水っぽくなります。
- 木べらで混ぜ続けます。だんだんねっとりしてきます。
- ぽってりしてようやく落ちるぐらいのかたさになったら火からおろして冷まします。
- パン生地を取り出しましょう。指をさしてみて穴がふさがらなかったらOKです。
- 手で押してガスを抜きます。
- ナイフで6等分に切ります。1個70gぐらいです。
- 軽くまるめます。
- 濡れた布をかぶせて15分ほど休ませます。
- 白あんを6等分しておきます。1個あたり30gぐらいです。
- パン生地を手で引っ張って直径10㎝ぐらいの円盤状にします。あんをのせて2つ折りにして包みます。
- とじめは下にするか、そのまま軽くはさむだけでもOKです。
- 濡れた布をかぶせてあたたかいところに30分ほど置きます。
- 200°に温めたオーブンを170°に下げ、13分ほど焼きます。あんを包まずはさんだだけだとバーガーのような焼き上がりになります。