抹茶マドレーヌのレシピ | 最初ふわふわ、3日目しっとり

マドレーヌ
簡単なのにキメが細かくてしっとり、うなるおいしさの「うならせマドレーヌ」です。ホワイトチョコがけもおいしい!
抹茶マドレーヌ

抹茶マドレーヌの作り方を紹介します。焼きたてはフワフワ、2~3日おくとしっとりします。ぷっくりした「へそ」を出すコツは①はちみつを入れる②寝かせる③冷たい生地を高温で焼く④型に入れすぎない、です。簡単なのにうなるおいしさです。

目次

マドレーヌとは:帆立の貝殻型をした小さなパウンドケーキ

マドレーヌはフランス菓子といえば…の古典菓子です。由来については諸説あります。有力なのはフランス北東部ロレーヌ地方で18世紀に生まれたとの説です。君主が開いたパーティーでマドレーヌという女性が急きょ、帆立の貝殻を使って作った菓子が好評だったことからその名が付いたとされています。

もうひとつはスペインの聖地(サンティアゴ・デ・コンポステーラ)へ向かう巡礼者のために作られたという説です。マドレーヌが貝殻型なのは聖地のシンボルがホタテ貝なのにちなんだとか。

サンチアゴ・デ・コンポステラ

私が留学したパリの料理学校ル・コルドンブルーでも入学してすぐの授業で作りました。パウンドケーキ(カトルカール)とほぼ同じ配合(バター:粉:砂糖:卵が1:1:1:1)ですが、はちみつが入ります。しっとりさせるもとですね。

粉が違うのかディアマン(黙らせサブレ)同様、何てことないのにおいしかった。

有名シェフのフィリップ・コンティチーニ氏が手がけた菓子店「パティスリー・デ・レーヴ」サンジェルマン店のマドレーヌが新鮮で印象的でした。ヴァニラがこれでもかと入り、粉の香りが立って、しっとりして。バターがじゅわっとして、抜けのいいおいしさでした。いまはもうなくなってしまったようで残念です。

マドレーヌ

左端はフィナンスィエ。右2つがマドレーヌ Photo by Chikako TADA

大好きなパリのビストロ「ラ・レガラード」の食後のお楽しみもマドレーヌでした。エスプレッソと一緒に出てきました。ビストロの名物を紹介する本でレシピを知りました。フィナンスィエのように焦がしバターを使います。牛乳も入れるレシピです。また紹介したいと思います。

マドレーヌの「へそ」を出すコツ5つ

私のめざすマドレーヌはパウンドケーキよりも軽くて、ちょっとカリッとした焼き上がりです。真ん中がぽっくりぷっくりした「おへそ」ができるとうれしいですよね。

マドレーヌ

Photo by Chikako TADA

ガスオーブンだと「おへそ」出やすいのですが、電気オーブンでも可能です。

1はちみつを入れる:砂糖の20%ぐらいまで置き換えてみてください。しっとりします。

21時間以上(できれば一晩)寝かせる:生地を休ませるとバラバラだった素材がなじみ、味もまとまります。

3冷たい生地を高温で焼く:温度差があるとマグマのように生地が盛り上がり「カツン」と焼け上がります。

4型に入れすぎない:浅めの型なら8分目、アルミ型のように深さがあれば半分から8分目にします。

型がなくてもアルミ型で作れます。作り方はとても簡単、粉に液体をゆっくり混ぜるだけです。慣れるまではオーブンから離れず、ふくらむかな…とドキドキを楽しんでくださいね。ぷっくり「おへそ」が出なくてもおいしいです。

抹茶マドレーヌのレシピ

抹茶マドレーヌ

抹茶マドレーヌ | はちみつ入り、しっとり

簡単なのにキメが細かくてしっとり、うなるおいしさの「うならせマドレーヌ」です。ホワイトチョコがけもおいしい!
調理 | Cook: 30 minutes
寝かせ | Resting Time: 1 hour
合計 | Total: 1 hour 30 minutes
焼き菓子
洋菓子とデザート
和のおやつ
春うらら
冬いいね
贈り物に
原材料:
ピーナッツフリー

道具

分量 : 9 個 | 口径7cm、底4㎝のアルミ型
材料   

トッピング(なくてもOK)

作り方

  • 材料をそろえます。バター60gは2㎝角程度に切っておきます。
    メニュー
  • 抹茶5gと薄力粉55g、ベーキングパウダーは一緒にふるってボウルに入れます。
    粉をふるいます
  • グラニュー糖50gに卵1個を加えます。
    砂糖と卵を混ぜる
  • 泡立て器で混ぜます。白身のコシが切れて混ざればOKです。
    混ぜる
  • はちみつ10g(大さじ½)を加えます。
    はちみつ
  • 泡立て器で混ぜます。なじめばOKです。
    混ざればOK
  • バター60gを湯せんにかけて溶かします。電子レンジなら500wで20秒ほどです。
    溶かしバター
  • 卵液の入ったボウルも混ぜながら湯せんにかけます。人肌に温まればOKです。生地が伸びて粉と混ざりやすくなります。
    卵液も湯せん
  • 卵液の半量を粉のボウルに混ぜます。
    卵液を混ぜます
  • ゴムベラで混ぜます。混ざったら残りの半量も加えてやさしく、眠くなるほどゆっくり混ぜます。
    ゴムベラで混ぜる
  • 温かい溶かしバター半量をボウルに注ぎます。
    残りの半分を注ぐ
  • ゴムベラでゆっくり混ぜます。
    混ぜる
  • 残り半量のバターを混ぜます。ていねいに混ぜます。
    2回目のバター
  • ゴムベラですくうとリボン状になって落ちればOKです。
    しっかり混ぜる
  • あれば絞り袋に詰めます。なければタッパーでOKです。冷蔵庫で1時間以上、寝かせます。
    絞り袋に入れる
  • オーブンを210°に温めます。型を天板に置きます。冷えたままの生地を型の半分~6分目ぐらいまで入れます。
    型に出す
  • 焼くと広がるので生地はならさなくて大丈夫です。オーブンを200°に下げて10分ほど焼きます。
    焼きます
  • ぷっくり焼き上がればOKです。
    焼き上がり
  • 焼きたてもぜひどうぞ。はふはふ、ふわふわした食感です。
    そのまま

ホワイトチョコグレーズ

  • ホワイトチョコ90gは一口大に割ります。10gほど別に取っておきます。湯気が立つぐらい(50~60℃)のお湯にボウルをのせます。生クリーム大さじ2を加えて混ぜます。
    生クリーム
  • ゴムベラで混ざればOKです。とっておいたチョコを足して混ぜます。
    混ぜる
  • マドレーヌ4個にのせます。そのままいただいても、冷蔵庫で冷やしてもOKです。
    のせます

Video

Notes

  • 金属のマドレーヌ型で焼く場合はバターを塗り、強力粉を茶こしでふっておきます(いずれも分量外)
  • はちみつを加えるのはしっとりさせるためです。ない場合はグラニュー糖をはちみつの重さだけ増やします。
  • 抹茶は基本の分量は5gですが、10gまで増やしても大丈夫です。増やした分だけ薄力粉を減らします。
  • 生地は冷凍できます。
  • 日持ちは常温で5日ぐらいです。
  • 冷えた生地を型に少なめに入れ、高温で短時間で焼くことでお尻ぷっくりに焼き上がります。
さあ、作りましょう!#ペンとスプーンのハッシュタグをつけてご自身のFacebook, Instagram, Twitterに投稿してくださいね。
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この記事の著者

多田 千香子のアバター 多田 千香子 Pen&Co.代表取締役CEO

食メディア「Pen & Spoon」編集長。1970年、岡山県備前市生まれ。県立岡山朝日高校、岡山大学法学部卒。1993年、朝日新聞社入社。記者・編集者として12年余り勤務。2005-2007年、フランス・パリ在住。料理学校ル・コルドンブルー パリ校製菓上級課程修了。「パリのおやつ旅のおやつ」(朝日新聞出版)「パリの小さなキッチン」(レイチェル・クー著、翔泳社)など著書・翻訳書8冊を出版。辻調製パン技術講座(通信制)修了。2013-2020年、インド・グルガオン在住。インド三井物産などで勤務。コロナ禍で2020年に帰国後、食メディア「Pen & Spoon」を創刊。2023年6月、Pen&Co.(ペンアンド)株式会社を共同創業。週刊英和新聞Asahi Weekly(英文)、ソーシャル経済メディアNewsPicks +dでコラム連載。

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