バレンタインをきっかけに手作りしてみませんか。今回はとろけるチョコパイのレシピを紹介します。簡単な自家製パイシートを作ります。マーガリンも添加物も入らず、ザクザクたまらないおいしさです。
ペンとスプーンのバレンタイン・レシピ
パイ生地の作り方は3種類
サクサクの層ができるパイ生地はフランス語でフィユタージュ(Feuilletage)といいます。フィユ(Feuille=葉っぱ)から来ています。クリームをはさんだパイ菓子・ミルフィーユ(Mille-feille)は「千枚の葉」ですね。
パイ生地というと折ってたたんでするアレでしょ、面倒そう…と思われるかもしれません。
作り方は3つあります。材料はどれも同じ(粉、バター、水)です。バターの扱い方で食感やふくらみが変わります。
1折り込みパイ:小麦粉と水を練った生地(デトランプ=Détrempe、水で浸したもの、の意)でバターの塊を包んで折ってたたみます。いちばんスタンダードな作り方です。もろくて繊細な仕上がりです。
2逆さ折り込みパイ:フランス語ではフィユタージュ・アンベルセ(inversé、逆さまの意味)といいます。折り込みパイの逆さま、バターで生地を包みます。プロの世界では「逆さ」が主流になっています。フランスの巨匠ピエール・エルメも「アンベルセ」です。
ふつうの折り込みパイに比べてバターが多く、さらにサクサクな仕上がりになります。最強ですね。
3速成パイ(バター切り込み):フィユタージュ・ラピッド(Rapide=速い)と言われるタイプです。一番簡単です。バターを粒状にして粉に切り込み、折ってたたみます。ふくらみ方が不規則になりがちですが、それはそれでザクザクしておいしいです。家庭でつくるには十分です。
冬ならバターも生地もダレません。作業も楽ちんで「あら、私って腕あげた?」となります。
市販のパイシートにはほとんどマーガリンが使われていますが、手製ならバター100%のおいしさです。折ってたたんでを3回、するのが手間ですが弁当のついで、夕食のついで、とキッチンに立つたびに1回ずつすれば何ともないです。
おいしさは格別です。ぜひ作ってみてくださいね。
とろーりミニチョコパイのレシピ
材料
自家製パイシート
- 強力粉 - 110g
- バター(食塩不使用) - 100g
- 塩 - 2g(小さじ½)
- 水 - 35g
作り方
自家製パイシート
- 材料をそろえます。水35gは冷たいもの、バター100gは冷蔵庫から出したてを2㎝角ぐらいに切ります。
- 強力粉110gに塩2gとバターをカードかターナーで大きく切り混ぜます。
- 冷たい水を散らし入れます。
- ざっくり混ぜて水を行きわたらせます。
- 手でまとめます。バターの粒は残っていてOKです。
- ひとまとめにしてラップに包みます。30分ほど休ませます。
- 台と生地に打ち粉(強力粉、分量外)をふります。めん棒を前後に転がしてのばします。厚さ3㎜、25㎝×15㎝ぐらいの長方形にします。
- 三つ折りにします。向こう側をパタンと手前に倒します。
- 手前の⅓を持ち上げてパタンとたたみます。
- 三つ折りになりました。
- 向きを直角に回転させます。また25㎝×15㎝ぐらいにのばします。
- ダレてきたら冷蔵庫で冷やしながら作業します。
- また三つ折りにします。ラップして冷蔵庫で20分以上、休ませます。これが1セットです。合計3セットします。
- 2セット目。のばす→三つ折り→直角に回転→またのばす→三つ折りです。何回目か忘れるのを防ぐため、指で生地を押さえると目印になります。冷蔵庫で20分以上、冷やします。
- 3セット目を終了したらまた冷蔵庫で20分以上、冷やします。これでパイ生地ができました!¼ずつカットします。
チョコパイ
- 生地の¼を薄くのばします。
- 2㎝角ぐらいに切ります。
- オーブンシートを敷いた天板に5㎝ほどあけてならべます。210℃で10分ほど焼きます。
- 層ができてふくらめばOKです。
- 「パルミエ」も作れます。生地の¼を薄く長方形にのばします。長い両端をくるくる中心に向かって巻き上げます。
- 押し付けてくっつけます。1㎝幅に切ります。
- オーブンシートを敷いた天板に並べます。切り口を上にして、ふくらむので間隔をあけます。
- かわいいかたちに焼き上がります。
Video
Notes
- パイシートは冷凍保存すると便利です。切ってから1個ずつラップに包んで冷蔵庫へ。のばした状態で冷凍しても。解凍もあっというまです(ラップがもったいないですが)。
- ピンクペッパーやチリペッパーを散らしても。アクセントになります。
- もちろん市販のパイシートでも作れます。チョコを溶かすだけです。