バレンタインは手作りを楽しみませんか。ショコラのシガールは春巻きの皮にチョコレートを巻くだけの簡単さです。チョコレートスプレッド・ヌテラのプティ・シガールのレシピもありますよ。
チョコレートを手作りしよう
チョコレートの本は2013年、出版させていただきました。
「チョコレート?溶かすだけでしょ」「チョコレート?難しそう」と反応は二極に分かれます。前者はまったく経験がない人、後者は挑戦したことがある人でしょう。
「買ったほうがラクでおいしい」。確かにそうです。でもおカネを払って「おもしろみ」を手放すのは惜しいです。「ちゃんとふくらむかな」とオーブンをのぞくドキドキ感、とろとろのチョコレートを鍋からお味見する喜び…。
手づくりはプロセスごと味わえるのがだいご味です。エンジョイしましょう!失敗なんてありません。
バレンタインのレシピ
シガールとは:葉巻、葉巻型のお菓子
最初に紹介するのはチョコのシガールです。
シガール(Cigare)はフランス語で「葉巻」のことです。
拙著では「シガレット・ショコラ」として紹介しました。
シガレット(Cigarette)は紙巻タバコ、普通のタバコです。ちなみにフランス語はetteが語尾につくと「小さいもの」を表します。小さい台所はキチネット(kitchenette)、小さい家はメゾネット(maisonnette)などです。
大きさからしてシガールのほうがピッタリくるのかな、と思いシガールと呼ぶことにしました。
名前が何であろうと溶かしたチョコを春巻き皮で包んで焼くだけです。
思いついたのは製菓留学を終えて日本に帰った14年前です。フランスならスーパーでも「パート・フィロ(Filo,Phyllo)」と呼ばれる生地が冷蔵コーナーで売られています。そもそもギリシャや中近東の料理に使われます。重ねてパイ生地のように使ってもザクザクした食感になります。
留学したパリの料理学校ではよくアントルメ(ホールのケーキ)の飾りに使っていましたが、日本では手に入りづらくて残念に思っていました。いまはネットやKALDI、業務スーパーでも手に入るようです。
春巻きの皮はフィロより少し分厚い感じがしますが、でも十分パリパリになります。巻くのはお好きな板チョコでもヌテラでもOKです。ぜひ作ってみてくださいね。
ショコラのシガールのレシピ:春巻きの皮でつくる
道具
材料
- チョコレート - 50g(板チョコ1枚)
- 春巻きの皮 - 7枚
- バター(食塩不使用) - 30g、またはオリーブ油小さじ7
作り方
- チョコレート50gは板チョコ1枚分です。手で割って小さなボウルに入れます。
- フライパンに湯気が立つくらい(50℃)のお湯を1㎝ほど張り、チョコを入れたボウルを浮かべて溶かします。
- チョコが溶け始めたらゴムベラでやさしく混ぜてすべて溶かします。バター30gも湯せんで溶かします。
- 春巻きの皮のザラザラした面の手前半分に、溶かしたチョコを小さじ1ずつ塗ります。
- 溶かしバター小さじ1を春巻きの皮の向こう半分に塗ります。
- 手前からきつめにクルクル巻きます。
- 向こう側まで転がします。
- はがれるようならバターを塗り足します。
- 同じようにして7本作ります。オーブンシートを敷いた天板に並べます。
- 200℃に温めたオーブンを190℃に下げ、7分ほど焼きます。オーブントースターでも作れますが、焦げやすいので様子を見ながら焼いてくださいね。
- こんがりと焼き色がつけばOKです。アツアツがパリパリしておいしいです。
Video
Notes
- 春巻きはツルツルした面を外側にしたほうがきれいな焼き上がりです。
- チョコレートスプレッド「ヌテラ」を伸ばすだけでもおいしいです。溶かす必要もありませんね。
- 保存は冷蔵庫で2~3日です。
- オーブンシートを巻いてラッピングして贈ってもいいですね。折れやすいので気をつけてください。
- ワンタンの皮でミニ版が作れます。レシピは下をご覧くださいませ。